今回はCSでしばしばいただく質問の回答を自分なりに用意しました。
Q.症例のサマライズは途中で入れましたか?
サマライズはどうしてもアドリブになります。先生はどうされましたか?
A.アドリブになるならサマライズはしないほうがいいです。
症例のサマライズというのは、
CSの患者面談の15分の際に織り込まれると良いとされている、医師が患者にこれまでの主訴をまとめる部分です。
医療面接のおおまかな流れ
簡単にいうとCSでは以下の流れになります。
自己紹介
↓
どうされましたか?
↓
主訴にあわせて色々な質問をする
↓
では、おっしゃったことをまとめますね。
あなたは〜〜〜という症状で受診されたのですね。(←サマライズ)
↓
それでは身体所見を取りますね。
↓
ありがとうございました。最後に私の考えを述べます。
3つの鑑別が上がります。
1つ目は〜〜です。
2つ目は〜〜です。
3つ目は〜〜です。
今から〜〜〜〜のような検査をします。
結果が出たら、お伝えするので治療法を話し合いましょう。
ありがとうございました。
サマライズは長文や複雑な文でなくて良い
アドリブは絶対避けたほうがいいと思うので、毎回違う英語になってしまうようならサマライズもしなくていいと思います。
私は結構試験の直前までは
You came here for the headache, which started suddenly, 2 days ago, getting worse, comes and goes, twice a day. Nothing makes it better or worse. You took Tylenol, but it didn’t work.
というような言い方を練習でやっていました。
上記の例はかなり雑に今作ったサマライズの文章なのでそのままつかわないようにしましょう。
直前までは、サマライズはするつもりだったのですが、録音できいてみても、練習相手と自分以外に会話を聞く人に評価してもらっても、やはりその部分だけ不自然に遅かったんですよね。
不自然さの原因は思考時間だった
それで、なぜだろう、と考えて、やっぱりその部分は反射でどうにもならない部分だったので、100%アドリブではもちろんないにしても、考えているんですよね。だから英語のスピードが落ちる。
15分間の医療面接で全体として英語の印象を良くするために削りました。
なので、ネイティブにサマライズの部分をいろんな主訴のパターンでチェックしてもらうのも大事ですが、全体を通して聞いて、そのサマライズの部分だけ不自然に会話のテンポが落ちてないかチェックして違和感なければ言ってもいいと思いますし、なくてもSEPでは問題ないことはある程度担保できます。
メモに目を落とすこともリスクと考えていい
また、CSの医療面接中はメモをとることが許されます。そのメモ用紙に聞き取ったことを書いていくのですが、サマライズをするときには自分がいままで聞いたことを上から下に見ていく方が多いと思います。
この際にもわずかにブランクが生まれます。
ですので先程説明した不自然さは「考える」というよりは
「暗記した内容でのスラスラ会話」→「紙を読んでいる感じ」
へと変わる際の違和感に近いかもしれません。
ですので必ず15分間の自分の問診を録音・録画して、チェックしてみてください。
サマライズの内容は今までの会話の内容の確認ではない
これは奇異な発言に思われるかもしれませんが、サマライズをする理由は全体の構成の中でサマライズをした、という事実が大事だと思います。
ですので、既往歴とかアレルギー歴とか家族歴とかも主訴とのバランスで適度に加えてサマライズにいれていいですが、短めで言うことをおすすめします。
Let me summarize what you told me so far. は説明しすぎ
このフレーズ結構CS受験者の方で使う方もいらっしゃると思うのですが、
ネイティブには”To summarize.” くらいのほうが良いと言われました。
あまり説明口調になりすぎるなと。確かに日本語の会話でも、医師が「あなたがおっしゃったことを今からようやくさせていただきますね」と言ったらまあ、間違ってはいないが、説明口調だな、となるかもしれませんね。
ただこれは本当に微妙な違いなので英語的に間違うくらいならこのような英語をはっきりとわかる発音で言うことには問題はないと思います。
余談でした。