2020年アメリカの大学病院の麻酔科レジデンシープログラムにマッチした爺医と申します。
今回はtwitterにて麻酔科を選んだ理由・なぜアメリカでの麻酔科を選んだのかという理由を質問箱にて聞かれたので書ける範囲で書いていこうと思います。
爺医のmotivation
①手術麻酔が純粋に楽しい!!
②何人もの米国で臨床している麻酔科の先生との出会い
③科としての将来性
④自分の能力値との兼ね合い
⑤米国での立ち位置
と大きくわけて5つになりました。順に見ていきましょう。
①手術麻酔が純粋に楽しい!!
これはまあ一番大事なことだと思うんですが、まだ科が決まってない人がこの記事を読んでいる可能性が高いと思うんですが、学生の実習で麻酔が楽しいってなる人は珍しいのではと思います。私の大学も実習で麻酔をちゃんと見ることもなかったので自分の場合は自分で集めた情報で考えて麻酔科を選び結果としてすごく楽しい専門だと思うに至りました。
自分は薬理・生理・モニターみるのも好き、テンポもいいっていうのがあると思います。
学生の時には意識もしていなかったけれど初期研修で決めた人って多いですよね。それでも全然いいと思います。
②何人もの米国で臨床している麻酔科の先生との出会い
これは自分から求めて会いにいったのですが、やはり素敵な先生が多かったです。
人格的にも尊敬できる先生・楽しい先生。。 アメリカ麻酔科学会に来てください。みなさんも会えますよ。相対的に内科に比べて日本に帰ってきてない先生が多い印象です。
③科としての将来性
これはいろんな科がそれぞれ自分の意見を言っているので絶対的な答えはないですが、手技のある科の方がいいと思いました。
④自分の能力値との兼ね合い
外科はそんなに才能ないのかなと思いました。絶対的な自信と好奇心がなければ進むべき道じゃないと勝手に思ってました。内科は学問としては面白いと思うんですが、そこまで究極のbooksmartというわけでもないので、麻酔科がちょうどよかったと思います。
⑤米国での立ち位置
米国では色々な経済的・肉体的・社会的なことによるなれる科が、正確に言えば自分のなりたい専門科にいくための可能性がテストの点数や、生まれて場所(こういうと非常に聞こえは悪いですが)、それまでの研究業績に等などによって規定されてしまいます。
自分は麻酔科はとてもcompetitiveだけど無理ではないという範疇だと理解して挑戦しました。少しだけ経緯を物語調に書いて終わります。
医学部低学年時代〜始まりは憧憬から
経緯ですが、医学部低学年の時は診療科をどれか特に強くは意識していませんでした。全学の大学だったので、いろいろなサークルや活動に入ってみて(本当に掛け持ちしまくっていたので大変なことになっていました)、医学部が他学部からどう見られているのか、など勉強になったこともあると思います。
3年生の終わり頃に2つ上のA先輩(学年主席みたいな人)がアメリカの有名大学で内科の臨床研修をやってきました、という報告会があって、ほえーと思っていました。その時くらいまではまだ興味の範疇にかするくらいでした。
その数カ月後に留学とは全然違うつながりの4つ上のI先輩という方がいて、(うぇ〜い系で有名だった)その先輩が突然USMLEを勉強するということで、色々話を伺いました。
何でも米国で臨床するにはUSMLEで高得点を取らないと行けないらしい、っていうのを聞いて、まずはその先輩がシンプルにかっこよかったんですよね。(ちなみにその先輩はECFMGを研修医中にとり某競争率の超高い科のclinical fellowで超超有名病院に渡米予定です)
自分は医学部の同期の中では特別頭がいいわけではないと重々わからされていたわけですが、それでも自分だけの個性や強みを学生のときにつけたいなと思っていたことや、英語は比較的得意だったので強い関心を持ちました。(ちなみに基礎研究通いはすぐに挫折しています)
4年の中盤頃にFirstAidという入門書を買い、ひとり授業のときにだして関連してるところに線をひいたり読んだりする勉強をはじめました。
ポリクリで学んだこと
ポリクリで外来やICに入るたびに患者のsocialな面にも対応する診療科はすごいなと思うようになりましたが、一方で自分はもう少し、手技がある科がいいと思うようになりました。メジャー外科の体育会系すぎるのはちょっと違うと思い、内科の頭がいい人がたくさんいるのもちょっと別の意味で熾烈すぎて、マイナー科かなーと思っていたその折、麻酔科診療にみる医学留学へのパスポート (シリーズ日米医学交流) 、を入手し、麻酔での臨床の道があることを知りました。
その後はどこが一番臨床留学に近い病院か調べて直接そこの医局に学生の時に見学にいったりしました。。結論として言いたいことは
日本で臨床をするなら初期研修まで決めなくてもいいが、アメリカで専門医をとってずっと残るつもりならstep1は学生時代の留学経験はとても大事なので早めに決めたほうがいいですよ!
ってことに付きますかね。今回かなりふわっとしてしまったので追加で聞きたいことがあれば質問箱まで!