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医学生・医師・麻酔科に興味がある人・アメリカ移住に興味がある人向けです。
人気のアメリカ麻酔科研修がどのような感じかわかりやすく説明します。
最後に年収チェックも!!
一昔前
ROAD to heaven というゴロがありました。
直訳すれば天国への道ということですが、実は頭文字です。
Radiology 放射線科
Opthalmology 眼科
Anesthesiology 麻酔科
Dermatology 皮膚科
は天国へつながるという意味です。
まあ麻酔科の難易度だけ結構下がると思います。
ここの専門医をとればQOMLが高くて、給与もいいよみたいなメタファーだと思います。
ただ麻酔は比較的この中だと人気の変動が激しいと聞きます。
このページを見てくれている方は麻酔科関係の方以外にもいらっしゃると思います。
私のブログの希少価値として
純ジャパxアメリカx臨床留学x麻酔科
というのがあると思います。
典型的なアメリカ麻酔科医のキャリアパスを以下に示します。
この記事の目次
麻酔科って何するの?
米国で麻酔科医として専門医をもって病院で働くためには”麻酔科レデジデンシー”を終了している必要があります。
1年目は麻酔に関わる業務はしません。
2,3,4年生のときには本格的に麻酔の業務に従事します。
朝から晩まで手術室にいて手術を担当するかんじですね。
これは日本の医療制度とかなり違うので重要ですね。
またアメリカの内科研修であれば3年間内科だけなのでこれとも違うと思います。
PGY1:医師一年目
アメリカでは医師1年目のことをPhysicianからPGY1と言います。
アメリカ人であれば医学部卒業後ここに行きます。
ポイントとして麻酔科プログラムはその他のプログラムを1年経験していないと麻酔科の研修を始めれません。
なので麻酔科志望の人は内科・外科・その他の科の大きく分けて3つからポジションを探します。
この年をpreliminary yearということが多いのでプレリミorプレリムとします。
さらにいうと麻酔科自体が自分の病院の内科や外科と協力して1年目のプレリムを提供しているところがあります。
そのような場合、病院を移動しなくていいのでかなり楽ですが、その分人気があり倍率が高いです。
このような4年のハッピーセットをカテゴリカルポジションと言います。
(内科・外科のレジデンシーでもカテゴリカルという言葉がありますが、その他のポジションが微妙にバリエーションがあるので違う意味を指すことがありますが、原則は同じです。)
PGY2-4年目=麻酔科1-3年目
1年目の麻酔科以外の研修が終わると麻酔科が始まります。
PGY2年目をClinical Anesthesiaの略でCA1と言います。
1年ずつずれている感じですね。
CA1は一年目なのでリスクの低い症例の麻酔を書けることが多いようです。
早いプログラムだと1年目の終わり頃から心臓外科の麻酔の担当を始めたりします。
CA2がシンプル麻酔から複雑な麻酔への経験に変わるので、一番つらい時期だった
という話は結構聞きます。
CA3は主に次の年の就職活動もほぼ終わっているはずなので、消化試合てきなイメージです。
ですが、おそらくボードといわれる専門医の試験もあるはずですので
山場はまだあると思います。
Oral board というのが麻酔科の口頭試問で多くの外国人医師のトラウマを生み出しているという噂も聞きます。
まだあまり詳しくないですが、Anesthesia Hubというサイトでもかなりoralのためだけの本が取り扱われてますね。
今後のfellowshipでも重要な試験 どんな試験勉強をしているか特別に公開
誰得のマニアックな情報ですが、アメリカの麻酔科レジデントは麻酔科レジデント1年目=CA1から3年後のfellowshipの就活を始めます。
今はAnkiというアプリを使って、おそらく麻酔科レジデントが作ったと思われる、試験問題の練習をしています。
その一部をどのようなことを勉強しているのか伝えるために抜粋します。
Q. What vertebral does the cardioaccelerator fibers originate? (これが暗記カードの表面に当たる部分)
T1-4(こちらが答え)
下の画像は私が調べて貼り付けました。
Q.Explain the values of TEG in detail.
最後にお金の話
ではこの4年間の苦行を耐えると給料はどうなるのでしょう。
googleで
anesthesiologist income average
と調べてみます。
How much does an average anesthesiologist make?Anesthesiologists earned an average salary of $267,020 in 2018.
1ドル=100円として2670万円とのことです。
ふむ、悪くないですね。
私はお金がメインの目的ではないですが、麻酔科が人気なのもうなずける結果となりました。
ひとつ言えるのは麻酔が好きでなければおすすめはしません。