アメリカ麻酔科留学3年経ち近況報告-フェローシップマッチ-

前回の投稿からかなり時間が空きました。近況報告をしていこうと思います。

主に今後のプランについて。

その前に自分の現状を全然知らない方もいると思うので簡単にまとめておきます。

2017年医学部卒業@関西

2019年初期研修終了@都内

2020年米国大学病院の麻酔科レジデンシーマッチ

2023年7月現在上記麻酔科プログラムの最終学年開始 現在

という感じです。

まず簡単にアメリカと日本のトレーニング年次の違いを言うと

日本は医学部卒業後、2年の初期研修を経て、専門医プログラムに入ります。麻酔科専門医を取るのは卒後少なくとも4-5年以上経ってから、、

アメリカは卒後計4年の麻酔科レジデンシー(+α)終了後専門医試験を受験できます。

自分は日本で医者になった学年でいうとPGY7、アメリカではPGY4になります。

麻酔科のプログラムは後一年で終わりですが、麻酔科の場合はその後フェローシップという追加のトレーニングをすることができます。

結論から言うと私は一年間心臓麻酔(Adult Cardiothoracic Anesthesiology=ACTA)のフェローシップをしたいと決めて就職活動を去年の11月から今年の4月くらいまでしており、6月末に正式にマッチいたしました。

研修先としてはNYCのマンハッタンにある割と大きめの病院に行きます。

まず日本の麻酔専門医のための研修は1年して途中でやめているので日本の麻酔科のトレーニングについては理解が浅いことはご了承ください。

その上で自分なりに比較しつつこれまでの経緯を説明していければと思います。

ます漠然と心臓麻酔はできるようになりたいなと思っていました。心臓麻酔とは一般的には心臓外科医がする手術の麻酔科のことです。(当たり前ですね)

米国の麻酔科のサブスペを簡単に言うと

心臓麻酔

Critical care

小児麻酔

産科麻酔

Acute pain

Chronic pain

神経麻酔?移植麻酔?外傷麻酔?

などあります。

ちなみにフェローシップというのはやらなくても立派な麻酔科医になれます。フェローシップをやるかやらないかは自分がどんなところ(どの州?都会?大学病院?)でどんなふうに働きたいかによる、かつどのフェローシップを経ても大幅に給料があがるということはありません。

なので1年もしくは数年アテンディングとしての給料がもらえずに働かないといけないのでやらない麻酔科医も結構います。

うちの州は特にその傾向が顕著でクラスのなかでフェローシップをするのは1割以下が普通です。

反対に東海岸のアカデミックなプログラムやお隣の州なんかでも8割位がフェローシップをするとも聞きます。

自分はアメリカに来てわざわざ麻酔のトレーニングをしているのに心臓麻酔がかけられないというのがどうしても嫌で、1年間のフェローシップは迷わず応募しました。

結果から言うとレジデンシーの面接よりも数倍楽でしたし、面接時代から学ぶことも多かったのでやってよかったと思います。

まず心臓麻酔フェローシップの選考段階はレジデント最終学年の1年前の11月くらいから始まります!!

これが以外と早くて他のフェローシップは最終学年になってから書類提出があったりするのに、心臓は最終学年になる直前には終わっています。笑

簡単に言うと

11月 アプリケーションスタート 指定の書類と推薦状x3を所定のサイトにアップロード(レジデンシーでいうERASみたいなのがあってどこのプログラムに出すにもここを経由します。逆に書類の提出とかは一括なので超ラクです)

12月-1月 大体のプログラムがここで書類の審査とかをして誰を面接に呼ぶか決めます。

1月-4月 半分くらいのプログラムは先程のポータルを介して、残り半分くらいはなぜか直接Emailで連絡してきます。お祈りメール(面接にはよべなけど頑張ってね的な)のはあまりこなくて、メールがきたらだいたい面接への招待です。

スポットは複数あることがほとんどですが早いものがちなので急いで返信・もしくはURLにとんで自分の都合の良い時間を確保します。

5月 だいたいのプログラムも面接はもうなくて、ここで盤外戦術をしかける人もいます。

自分は面倒なのでしませんでした笑

6月中旬 ランクリストしめきり 面接したプログラムの中で自分の行きたい順に並べましょう。プログラム側も同じことをしています。

6月末 メールでポータルからどこにマッチしたか来ます。日本やアメリカのレジデントと同じマッチングシステムが使われているはずなので自分の行きたい順に正直に書きましょう。最大多数の幸福になるようになっているのでお祈りしましょう。

自分は結論から言うと第一志望のところにマッチできました。正直少し驚いています。

自分が取った戦略はレジのときと同じで可能な限り全部アプライして呼ばれたところの面接はすべて受ける、でした。

COVIDの余波でほぼzoom等をもちいてのバーチャルだったのでたくさんの面接(17個!!)も面接できたのも良かったです。

面接のプロセスなどは気が向いたときに書こうと思いますが、ひとまず自分にお疲れ様という気持ちと、

それよりも後2年必死で勉強しなければ行けないという気持ちで投稿してみました!

最近は米国にくる麻酔科レジの後輩というか知り合いや希望者とつながることも多くなってきたので久しぶりに投稿を再開しようかと考えております。

ひとまずはフェローシップに関してどのような書類?プロセス?選考基準?なんかが需要あるかなと思うので余力・twitterでの反響があればこの記事に書き足していこうかなと思います。

今後ともよろしくお願い致します。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。